6月2日(月)姫路福音ルーテル教会にて第25回播但地区女性のつどいが開かれました。
講師は、ホスピスチャプレン・カウンセラーの沼野 尚美(ぬまの なおみ)先生、演題は「老いに向き合う~親と自分の老い」でした。
沼野先生は、武庫川女子大学薬学部を卒業後、薬剤師として働きながら神戸ルーテル神学校で神学修士号を取得されました。その後、米国ゴンザガ大学宗教部宣教コースを修了、ケンシントン大学大学院行動科学研究科で心理学・カウンセリング修士号を取得され、淀川キリスト教病院、姫路聖マリア病院などを経て、現在は神戸中央病院緩和ケア病棟に勤務されています。「いのちと家族の絆」「満足して死に逝くために」他、多数の著書がおありです。
穏やかな笑顔と明るい話し方、具体的なエピソードを交えた深いお話は聴く人をひきつけます。
このたび講演を聴かれた方々の中から数名に、特に印象に残ったことばを伺いました。いくつかご紹介します。
●「高齢者の死とは天国にとても近い、ここからそっと移る、お隣に行きますという感じ」
●「人生を振り返って、良い思い出に感謝するのが大事。自分にとってちょうどいい人生だったと思えると幸い」
●「(高齢になったら)自分でできることと、できないことを見分ける。できないところは人の力をかりる」
●「過去にしがみつかない」
●「我を通さず、周りの人の意見を聴く」
●「他人の足りないところを許す」
●「3つの我慢。①してはいけない我慢→体調に変調をきたす我慢 ②しなくてもいい我慢→人に替わってもらえる我慢 ③しなければならない我慢→たいへんでもやっていることが喜びに通じる我慢」
●高齢者とのかかわり方について「優しい顔で接する、うなずく、笑顔で断る」
●「心にいいことは体にいい」
●「身辺整理は自分でしておく」
●「プライドをもちすぎない。だんだん自分を低くする」
他に、感想として、「これからの生き方を示唆された(80代の方)」、「自分の老いと親の老いが同時進行している今、聴いて良かった。先生の著書を買って読んでいる」、「話にうなずくことができた。認知症の母は優しい人について行ったことを思い出した」などがありました。
開会で朗読された聖書のことばです。
「知恵は老いた者と共にあり、分別は長く生きた者と共にあるというが、神と共に知恵と力はあり、神と共に思慮分別もある」 ヨブ記12章12~13節
今回のつどいは、姫路福音ルーテル教会の「シャロンの会」の皆様が主催してくださいました。手作りの美味しいお菓子ときれいな栞もありがとうございました。
「シャロンの会」の皆様と沼野尚美先生の上に、神様の豊かな祝福をお祈りいたします。