10月21日から3日間、神戸西区「湯〜モアリゾート太⼭寺温泉なでしこの湯」にてノルウェー・ルーテル伝道会国際部主催の研修会が開かれました。

テーマは「Use your talents あなたの才能を使いなさい」。

talent (タレント)は通常、才能や特技と訳されますが、キリスト教では、神からの「賜物(たまもの)」と訳されることが多いです。

ノルウェー、台湾、中国、モンゴル、日本から、牧師を含む約40名のクリスチャンが集まりました。あお教会からは代表で信徒1名が参加しました。その方の報告をもとに2回に分けてお伝えします。

●印は当日の講義/活動のタイトルと、その要旨です。プログラムはほとんど英語で、イヤホンを通した同時通訳がついたそうです。

第1日目

●歓迎会:神戸ルーテル聖書学院長の河 尚志牧師が新約聖書ローマ人への手紙5章6~8節からメッセージを語られ、賛美歌「主われを愛す」を英語、中国語、日本語で歌いました。

●Use your talentsとは?:教会にある宝、私たちが持っているすべてのもの。自分の教会、家族などの賜物を見つける。生きるということもタレントである。問題の中に、いかに可能性があるのかを見て、小さいところから始める。

●聖書による基盤:何も持っていないと思える人でも素晴らしいものを持っている。小さな行いでも大きなインパクトをもたらすことができる。一歩踏み出す勇気。福音がタレントの所有者。責任者は神様。(聖書箇所:マタイによる福音書25章14~、コリント人への手紙第二10章10節)

●隠れた宝物:私たちは何かを持っている。隠されていて気がついていない。私たちは目的をもって造られた。神さまからタレントを受け取っているのに用いていない。

●必要不可欠なミッション:私たちの内に福音がある。クリスチャンとは→イエスキリストに属する、イエスキリストに従う、イエスキリストに似た者として生きる。

この日最後のプログラムは、アセットマッピングでした。

コミュニティの資産/資源となるものを地図に落として課題や可能性を探る手法です。今回はグループに分かれ、教会の資産となりそうな自分の長所やスキルを付箋に書き出していきました。さまざまな資産が提示され、それらを統合してみると、できそうなことが見えてきます。

第2日目

●メンタルヘルスとウェルビーング「孤独」:人とのつながりがない – 孤独。高齢者が寂しさを感じている。寂しさを理解し、自分の中に孤独感があることに気づき、孤独感を受け入れる。他人の孤独感を知ることはできない。

●教会の活性化:お金はありますか? 人はいますか? 時間はありますか? Comeのモデル(複数の矢印が外から教会に向かっている図)とGoのモデル(複数の矢印が教会から外に向かっている図)。教会がなくても福音を伝えることはできる。私の内なるものが外に出て行く。私たち一人ひとりが楽器を持ってオーケストラになる。神さまが指揮者。神さまはスーパーバイザー。

●施設や活動の現場見学:グループに分かれて見学後、全体で報告会。

・みそのホーム – クリスチャンスタッフがタレントを用いて活動していた。

・青谷青葉園 – 先生方が神の愛にあふれていた。

・母の家ベテル – 神さまにすべてを捧げるシスターたちの姿勢に感銘を受けた。

・カトリック社会活動神戸センター – 阪神淡路大震災後にホームレス支援センターを設立。ミニストリー(奉仕活動)には誰でも参加できる。

・塩屋北須磨ルーテル教会 – 宿題クラブは10年目かかって20名程度の子どもたちが集まるようになった。

・小さないのちのドア – プライバシー保護のため訪問ではなく、北鈴蘭台教会で代表者からお話を聴いた。

・クリスチャンフットサル – 1カ月に2回活動。スポーツをしに来る子どもたちに聖書のメッセージを伝えている。

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あお教会から参加された方は、カトリック社会活動神戸センターを見学されました。

このセンターでは近くのカトリック教会と協力して、週に3回、ホームレスの方々のために炊き出しを行っています。それだけにとどまらず、健康管理、生活保護の申請のサポート、さらに申請中の短期宿泊の手配など、多くの支援がなされています。

たくさんの方がそれぞれのスキルを活かして支援の輪が広がっているそうです。

研修会2日目の夜は、海外から来られた参加者のために通訳の方が和服に着替えてお茶を点ててくださり、大好評だったとのことです。

次のブログに続きます。