前回のブログの続きです。

レーナさんの登場に先立ち、スクリーンには、ご両親のインタビューが流れました。

ご両親にとってレーナさんは初めての子どもでした。出産後すぐに重い障害があると伝えられ、お父さんはご親戚に知らせる前に「神様、この荷は重すぎます。どうか神様が負ってください」と祈られたそうです。

ところが3日後、レーナさんの可愛い豊かな表情を見て、ご両親の悲しみは喜びに変わったそうです。「やりたいことには何でも挑戦してみるように」と育てられたレーナさんは、水泳の選手となり、音楽の才能も開花していきます。

インタビューの次に、テンポの良い I’m so happy の曲が流れ、スクリーンには、車の運転をし、ガソリンスタンドで給油するレーナさんが映し出されました。冷蔵庫から卵を出し、割って焼き、ミニトマトを切るなど、それを全部片足の指で行うのですが、その様子がとても自然で、見ているうちに足であることを忘れそうになります。レーナさんは絵もお上手です。

映像が終わると、レーナさんが登場。客席の私たちは他の皆さんとスウェーデンの国旗を振りながら拍手でお迎えしました。

椅子に腰をかけ、「皆さん、こんにちは。お元気ですか? 私は元気です」と日本語で挨拶をされたレーナさん、足でアイパッド(音響係とつながっている)を操作され、早速コンサートが始まりました。

①Thank You for the Music   ②花も ③He is my everything ④Through It All ⑤いちわのすずめに ⑥I don’t know why ➆Bridge Over Troubled Water ⑧You Raise Me Up

どの曲の歌声も素晴らしかったです。合間にご自身のことをお話してくださいました。

コロナ禍で社会全体が大きな不安でおおわれ、コンサートも次々にキャンセルになっていた頃、お友だちが「私があなただったら、どうしていいのかわからなくなる。それなのにどうしてあなたはそんなに満ち足りた顔をしているの?」と聞いたそうです。その理由は「神様が私を愛していてくださるから」でした。

「私たちは一人ひとり違っている。外見、考え方、好み、性格も違う。でも神様は一人ひとりを、もれなく、かけがえのない存在と見なして深く愛しておられる。だから大丈夫。私たちも互いに尊重し合い、愛し合っていこうではありませんか。もちろん難しいときもあるけれど、そうしていこうではありませんか」とレーナさんは語られました。

レーナさんがつらい離婚を経験した後、引越してネコを飼い、新しい生活を始められたとき、お母さんは「どうかレーナの手となって支えてくれるいい人が与えられますように」と祈られたそうです。

そして出会ったのが現在の夫であるパトリックさんです。パトリックさんもステージでご挨拶されました。

コンサートの後、山中さんのご厚意で、あお教会アンダンテのメンバーは特別に楽屋に招待していただきました。

レーナさんは、気さくであたたかく、誰もが一緒にいたくなるような本当に素敵な方でした。お友だちが「どうしてあなたはそんなに満ち足りた顔をしているの?」と聞いたというエピソードがよくわかりました。

パトリックさんも優しくてゆったりとした雰囲気がレーナさんとぴったりでした。

レーナさんは、今月大阪、静岡でのコンサートを終え、4月2日と3日は東京で歌われます。レーナさんは日本の桜が見たくて、この時期を選ばれたそうです。篠山ではまだ咲き始めでしたが、東京では満開でしょう。

旅路とご健康が守られ、素晴らしいコンサートとなりますように、レーナさんとパトリックさんの上に神様の豊かな祝福がありますようにお祈りいたします。

貴重な機会を与えてくださいました山中信彦さん、泰子さん、そしてこのコンサートのために何カ月も前から準備をしてこられた「みずほの家」のスタッフの皆様にあらためて心から感謝を申し上げます。ありがとうございました。